585点のモチーフを写真と解説を交えて紹介!
『トルコの伝統手芸 縁飾り(オヤ)の見本帳』
石本寛治・石本智恵子(日本トルコ民間交流協会会長)(著者)
トゥルキャン・セヴギ (監修)
C・R・Kdesign 西田碧 (編)
定価:本体2,300円(税別)
判型:A5判 ページ数:208ページ ISBN:978-4-471-40096-5

トルコのスカーフの縁飾り「オヤ」。
繊細で美しいモチーフが、多くの人を惹きつけています。
見る、読む、作る・・・・・・「オヤ」のすべてを深く知るための1冊。
既刊『トルコの伝統手芸「オヤ」でつくる
ビーズを編み込む すてきアクセサリー』の姉妹編です。


トルコ国民のほとんどはイスラム教徒で、
信仰の篤い女性は髪をスカーフで覆っています。
女性が纏うスカーフの四辺を美しく彩る縁飾り(オヤ)。
この本では、100年以上昔のオールドオヤから近年作られたものまで、
全585点のコレクションを美しい写真でたっぷりと紹介します。
コレクションの中心となるのは、著者で日本トルコ民間交流協会の
会長を務める、石本寛治さん・石本智恵子さん所蔵のもの。
お二人が約40年をかけてトルコ各地を訪ね、
出会いの中から少しずつ集めてきた、
ここでしか見られない貴重なものばかりです。





左から順に、イーネ、トゥー、ボンジュック、フィルケテ、メキッキオヤ。
「オヤ」には、大きく分けて5つの技法があります。
縫い針(イーネ)で結び目を作って編み上げる〝イーネオヤ〟、
かぎ針(トゥー)を使う〝トゥーオヤ〟、
ビーズ(ボンジュック)を編み込む〝ボンジュックオヤ〟、
U字のヘアピン型ツールで作る〝フィルケテオヤ〟、
シャトル(メキッキ)を使用した〝メキッキオヤ〟。
モチーフはさまざまで、
リンゴの花、野バラ、チューリップ、カーネーションなどの植物、
蝶や蚊などの生き物もあれば、
オレンジやいちご、梨、トウモロコシなどの食べもの、
少し変わったところでは、好色男のヒゲ、
姑、姑のげんこつ、兵隊・・・・・・といったものも。
オヤスカーフは、身につけることで
意思伝達の手段に使われることもありました。
喜びや愛情、悲しみ、時には怒り。
トルコで、カーネーション(=写真右参照)は、
刺繍やモスク壁面のタイル模様などに多く用いられる人気のモチーフ。
ピンクは、若い女性と花嫁の花として、
黄色なら憧れや思慕を表しています。

トルコ西部に広がる、アナトリア地方の小さな村々を訪ね、
たくさんの「オヤ」と、たくさんの人々に出会いました。
もともと、若い娘の大切な嫁入り道具として作られていたオヤ。
ギョイニックでは、一週間後に結婚式を控えた
セヴギさんの嫁入り支度を、
工芸の盛んな山間の小さな町ムドゥルヌでは、
手工芸の先生ファトマさんの大切な
サンドゥック(長持ち)を拝見しました。
他にも、絹とイーネオヤの町ナルルハン、ギョネンのオヤバザール、
手工芸と銀細工が盛んなペイバザルなどを訪ねています。
親娘で受け継がれてきたオヤのこと、
オヤをとりまく状況の変化や取り組み、
オヤを通じて見えてきた暮らしぶり・・・・・・
他では読むことのできない、オヤにまつわるエピソードが満載です。

見て、読んで・・・・・・オヤファンなら、やはり手を動かしたいところ。
もちろん、この本でもオヤアクセサリーの作り方をご紹介しています。
既刊『ビーズを編み込むすてきアクセサリー』ではおなじみの、
ボンジュック(ビーズ)とトゥー(かぎ針)に加え、
今回はヘアピン型ツールを使ったフィルケテオヤも取り上げました。
『ビーズを編み込むすてきアクセサリー』同様、
編み初めから出来上がるまでのプロセスをひとコマずつ写真で解説しているので、
じっくり取り組んでみてください。
写真/大滝吉春

●「作家さんに会いに行く」のコーナーでは、西田碧さん、C・R・Kdesign さんのインタビューが載っています。
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